著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

決済は6割がキャッシュレスなのに…デジタル給与「普及率1.5%」と低空飛行の裏事情

公開日: 更新日:

 第一生命の2025年「『サラっと一句!わたしの川柳コンクール』ベスト10作品」が5月28日、発表された。

 約5万4000句の応募作品の中から、頂点に輝いた一句は、「キャッシュレス 充電無くなり 無一文」(ぱなっぷ)だった。

 スマートフォン決済などキャッシュレス化が広がる一方で、会計時にスマホの充電が切れてしまえば決済ができない“無一文状態”に陥る──。そんな利用者の不安を見事に切り取った内容だ。

 また、第2位には「パスワード 記録したけど 記憶なし」(慢性疲労男)、第8位には「キャッシュレス 増える決済 減る貯金」(ちょきんばこ)など、電子決済をもじった作品が並んだ。

 川柳にはその時代の世相と風刺が織り込まれているが、今回のコンクールで1位に輝いた一句が見事に表現している事象がある。鳴り物入りで導入されたものの、遅々として普及しない「デジタル給与」サービスだ。

 厚労省の1~2月の調査によると、正社員やパートとして働く1万人のうち、デジタルマネー(電子マネー)で給与を受け取っている人は1.5%に過ぎない。一方、預貯金口座への支払いは85.3%と高水準を維持している。

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