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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

「子どものがん教育」が大人の検診受診率を改善する…香川でメッセージカード事業

公開日: 更新日:

 がん検診の受診率をどうやって高めるか。3人に2人ががんになる時代だけに、検診受診率を向上させ、早期発見・早期治療に結びつけ、治る可能性が高いうちに治すことはとても重要です。

 そんな中、香川県は7月から始めるユニークな取り組みに向けて準備を進めています。それが、「大切な人へのがん検診メッセージカード事業」です。その中身を紹介します。

 県のプログラムを修了した人をがん検診推進サポーターに認定。そのサポーターが、県内の小中高校や特別支援学校などに出向いて、がん検診をはじめとするがん啓発についての授業を行い、話を聞いた生徒たちが保護者や周りの大人にメッセージカードを書き、大人にがん検診を呼びかけるというものです。

 私はがん専門医として治療に携わる一方、子どもへのがん教育にも力を入れています。その中で香川県宇多津町の谷川俊博町長とご縁があり、2013年から毎年1回、宇多津中学校の2年生を対象に、がん教育を行ってきました。

 こうした私の経験からがん教育を受けた生徒は周りの大人にがん検診の受診を勧めることが分かっています。がん教育の前後で受診率を比較すると、その差は歴然です。たとえば、乳がんではがん教育前の12年に22.3%だったのが13年は43.1%に上昇。さらに14年は45.2%と、12年と比べて22.9ポイント増です。がん教育前に30.7%だった子宮頚がんは、同様に49.8%↓50.3%と飛躍しました。

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