著者のコラム一覧
島田裕巳宗教学者、作家

1953年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。宗教学者、作家。現在、東京通信大学非常勤講師。「葬式は、要らない」「死に方の思想」「日本の新宗教」、「日本人にとって皇室とは何か」など著書多数。

天皇陛下が台風襲来2日前「荒川の水門」を視察のタイミング…歴代天皇が尽力した「治水」

公開日: 更新日:

 天皇の凄みを感じさせる出来事があった。

 6月3日、日本列島を台風6号が襲った。線状降水帯が発生したところもあって大雨となり、各地で河川が氾濫する出来事が起こった。東京でも、河川の氾濫に対する「危険警報」が出された。

 幸い、氾濫による大きな被害は出なかったものの、水位が増した河川の近くで生活している人たちには、改めて水害の恐ろしさが実感されたことであろう。

 まだ6月であり、梅雨入りもしていない。その時期に台風が上陸するのは毎年あるわけではない。今年は1月から台風が発生しており、それは2019年以来7年ぶりだった。今後の台風がどうなるのか。例年以上の警戒が必要である。

 そうしたなか、天皇は6月1日、荒川の「岩淵水門」を視察に訪れた。船に乗りライフジャケットを着用しての視察だった。岩淵水門は、荒川と隅田川の分岐点近くに設置されたもので、隅田川の氾濫を防ぐことを目的としている。

 岩淵水門は最初、大正13(1924)年に竣工したが、色が赤いことから「赤水門」と呼ばれた。ところが、地盤沈下の問題があり、1982年に新しい水門が竣工した。こちらは「青水門」と呼ばれるが、赤水門は、産業遺産として今も残されている。

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