種苗メーカー「サカタのタネ」 注目浴びる画期的な“売り方”
「サカタのタネ」は国内最大手、世界でも5本の指に入る種苗メーカー(穀物除く)だ。農家や園芸家にはおなじみだろうが、“野菜は食べるのが専門”という一般的な消費者にはピンとこない。どうやって儲けているのか。小売商品統括部の廣瀬健一さん(42)に話を聞いた――。
「現在出回っている野菜のほとんどは品種改良を重ねた“F1品種”というもの。形や大きさ、味などが画一的で、収穫量も多いという優れものです。しかしそれは、一代に限られるという特徴があります。つまり“出来た作物からタネをとって植えても同じ物は出来ない”ということ。ですので、生産者の方々は毎回、タネを買って植えることになります。そのタネを作っているのが、私たち種苗メーカーです」(廣瀬さん)
何だかあこぎな気もするが、丸いスイカが出来たり四角いスイカが出来たりしたら農家も困るだろう。我々消費者も安定的においしい農作物を食べられるのは種苗メーカーのおかげと言える。
■1袋の量が多く使い切れない!
新しい品種をひとつ作るのに最低でも10年はかかる。当たればデカいが、その間どうやって既存のタネで商売するかが重要だ。