県警・消防は380人動員 なぜ理稀ちゃんを発見できなかった
■「何から何まで不思議」と専門医
小児科の専門医で作家の左門新氏(医学博士)はこう言う。
「女性の『キャーッ』という叫び声は約3000ヘルツ。幼児は3000~4000ヘルツで、人間の耳に一番聞こえやすい高さです。理稀ちゃんが『お母さん』と泣き叫べば、数十メートル離れていても捜査員は聞こえるはずですが」
理稀ちゃんが見つかった沢の周辺はマムシとイノシシが出没するため、土地の人も足を踏み入れない場所。「そのこともあって警察は『あんなところまで2歳児が歩けるはずがない』と決め付けたのではないか」(地元民)との声もある。
曽祖父の家と理稀ちゃんの発見現場は直線距離で560メートル。標高差は80メートルで、かなり勾配がある。そこを2歳児が上ったわけだが……。
「今回の事故はよく分からないことだらけです。テレビで見た上り坂は地面がデコボコしていて、2歳児が上るのはかなり難しい。理稀ちゃんは他のルートを歩いたのではないか。2歳児なら途中で引き返すことも考えられますが、そのまま上っていったのも釈然としません。真夏に3日近く水だけ飲んで塩分を取っていなかったら熱中症でぐったりするはず。なのに理稀ちゃんは発見時、岩の上に座っていたとか。何から何まで不思議です」(左門新氏)
何が奇跡を起こしたのか。