「そうだ、山に行こう」沢野ひとし著
「そうだ、山に行こう」沢野ひとし著
著者の息子は高校卒業後、とび職に就いたが、転職したりとび職に戻ったりを繰り返していた。父親と顔を合わせるとケンカしたりしていた。
ある時、夏になる前に南アルプス塩見岳の三伏峠小屋で3カ月アルバイトをした。著者が妻と訪ねて行くと、息子が笑顔で迎えてくれた。次の年も山小屋でバイトをして、下りてきてから植木屋の見習いとして自活するようになる。山から帰ってくると「山はなんにも考えずに、無心に歩いている時が、一番いいんだよなあ」と。
20歳の時、弥彦山でアンテナ工事のアルバイトをして以来、山にハマった著者が、心を浄化してくれる山の魅力を語るエッセー。
(百年舎 2200円)