自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?
来年4月から、自転車の交通違反に対して、いわゆる「青切符」による反則金制度が導入されることになりました。反則金は3000円から1万2000円で、違反をした16歳以上の運転者に科されます。特に注目を集めたのが、自転車の「歩道通行」に関する取り締まりです。
警察庁は、「歩道通行は禁止なのか」といったパブリックコメントの声を受け、自転車の通行ルールと取り締まりの基本方針を公表しました。それによると、自転車は原則として車道を通行することが求められますが、13歳未満や70歳以上の運転者、または車道が危険な場合などには歩道を走行できるとされています。
つまり、歩道通行自体がすぐに反則金の対象となるわけではなく、「猛スピードで歩行者を驚かせた」「警察官の警告を無視して歩道通行を続けた」といった、悪質・危険な運転に限って取り締まりの対象とされます。反則金6000円という金額だけが独り歩きしがちですが、その背後には「歩行者の安全確保」という目的があるのです。
とはいえ、現実には自転車専用レーンや走行帯の整備が十分ではなく、やむを得ず歩道を走るケースも多く見受けられます。歩行者に危害を与えないよう慎重に徐行していたにもかかわらず、反則金の対象になるのではないかと不安の声が上がるのも無理はありません。実際、道路状況や地域によっては「車道通行の原則」が現実に即していないと感じる場面もあります。