学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ
国立大学の旧帝大(北海道大・東北大・東京大・名古屋大・京都大・大阪大・九州大)など歴史的根拠を持つグループ分けと違って、私立大学のくくりは、おおよその学力偏差値レベルによるグループ分けである。グループ分けは、大阪の予備校関係者が関関同立(関西学院大・関西大・同志社大・立命館大)というくくりを発明したのが初めてといわれ、当時のおおよその偏差値を目安としたようだ。
その後、このくくりが受験産業の分析ツールとして重宝され、多用された。ただおおよその根拠となる偏差値の数字は、進研や河合塾などの受験母集団によって、当然違いがあるのであくまで目安で年によって変動する。大学入学共通テストを合否の判断データとして活用している場合は客観的な目安となるが、私大の場合は、統一的な客観性に欠けるといっていい。
■上智大、東京理科大の偏差値上昇で?
首都圏の「早慶(早稲田大・慶応義塾大)」は早慶戦など戦前からの定番だが、「上理(上智大・東京理科大)」はやはり偏差値の上昇によるものだ。特に上智大学外国語学部の英語とフランス語の両学科の難易度ランクは、2009年度(河合塾)当時は早慶を抜き、人文系トップだった。東京大学の文類合格者が上智大学外国語学部を進学先に選んだという話も聞いたことがある。