<17>原稿を持ち込んだ「夕刊フジ」で記者に…忙しい日々に

公開日: 更新日:

 上石神井に開いた洋食店「ブルドッグ」は、半年で見切りをつけて売却した。さて、これからどうするか――あれこれ思案をしている時、たまたま喫茶店で手にしたサンケイスポーツの広告に目が留まった。サラリーマン向けの夕刊紙が登場するというものだった。1969(昭和44)年に創刊した「夕刊フジ」である。

「政治や芸能、スポーツのほかに競馬や競輪などのギャンブルも載せるってことだったけど、なぜかパチンコが抜けてた。俺はギャンブルをやらないけど、パチンコメーカーで営業をやっていたから知識はある。それで『パチンコ必勝法』ってタイトルの原稿を書いて売り込みに行ったんだ。俺はいつもダメもとよ、断られて当たり前って思って押しかけたんだ」

■創刊号からパチンコ記事を連載

 持参した原稿は1回分だけ。残りは要点をバババッとつまんで紹介したものだった。これが「面白い!」となって、即採用。創刊号から連載を持つことになった。

「編集部は、あっちこっちから寄せ集めた混成部隊だったから、俺みたいなのも潜り込めたんだろうね。それにしても文章を書いて飯を食うようになるなんて、想像もしてなかったよ」

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ