【仏ケ浦】高さ100メートルに及ぶ凝石灰の奇岩
人生と同じように旅をするのにも健康が第一。歩くのがおっくうになり始めると、旅に出ようという気力も薄れてしまう。元気なうちに行っておきたい極上のスポットを紹介しよう。
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「日本で最も小さくかわいい漁村」とも称されるのが、青森県下北半島の西側に位置する青森県の佐井村だ。この地の美しさに魅了された人は少なくなく、記者もそのひとり。最初に訪れた2018年には、4月から10月まで5回も訪れてしまった。
佐井村の海岸に延長2~3キロにわたって立ち並ぶのが、高さ100メートルに及ぶ仏像やレンゲの形をした凝灰石の奇岩、仏ケ浦(仏宇陀)。1922(大正11)年、文豪・大町桂月が神秘的な造形に感嘆し、「神のわざ、鬼の手づくり佛宇陀、人の世ならぬ処なりけり」と歌を詠み、注目を集めることとなった。
「仏ケ浦の中でも極楽浜には、人ひとりが入れる岩の切れ目があり、そこから天(空)を見上げることができます。その場所が、あの世の入り口と言われています」(佐井村役場総合戦略課長の東出隆広さん)