電気代が重くのしかかる住居環境とは? 解放感重視の設計が落とし穴に
政府は21日、「物価・賃金・生活総合対策本部」の初会合を開き、節電に協力した家庭や企業に成果を還元する制度を整備する方針を示した。岸田首相は「実質的に電気代負担を軽減する」というが、高騰する電気料金の負担は頭が痛い。
「2022年度の電力需給対策について」(5月17日、資源エネルギー庁発表)によると、今年夏季の電力需給は、非常に厳しい見通し。
そこで一戸建てに居住中の人の「電気代」について興味深いデータがある。25歳以上45歳未満の男女全国1254人を対象に「家の電気代」についての調査(「YouTube不動産」調べ)だ。
それによると、「ここ半年くらい、以前より電気代が高くなったと思うことはあるか」の問いに70.5%が「思う」と答えている。
また、電気代の値上がりを実感する人に「理由で当てはまることは何か」を聞くと、思い当たることとして、「リビング階段がある」(19.8%)、「大きな窓がある」(14.1%)、「吹き抜けがある」(12%)、「窓が多い」(10.4%)、「家電製品が古い」(9.6%)などがあげられた。一方で、「電気代が高くなったと思わない」とした約3割の人に理由を聞いたところ、「窓ガラスが二重または二重サッシ」(27.9%)、「高断熱高気密の家に住んでいる」(26.8%)、「まめ節電している」(24.6%)、「家に吹き抜けやリビング階段がない」(21.8%)、「家電製品が新しい」(18.2%)などと答えていた。
LDKが吹き抜けになって冷暖房効率が悪くなったり、リビングと一体化した和室や土間と続いているリビングなど、開放感を大切にして考えられた設計、窓の多さなど快適さを求めた結果、電気代がかさむケースが多いようだ。