関東大震災から100年…養老孟司さんが語る「大地震後の歴史の転換期」とは?

公開日: 更新日:

世の中が壊れても小さな日常は維持される

 令和の世の中で南海トラフをはじめとする大地震が起こったら、歴史の転換期になる。秩序は守られるのだろうか。

 世の中が壊れるわけですよ。それでも小さな日常は絶対に維持されます。そこは安心していいんじゃないですかね。そこら辺があるかないかで状況がまったく違ってきます。よく言うじゃないですか、「そんなことになったら世の中めちゃくちゃになる」って。

 でもね、世の中がめちゃくちゃになったことを僕はこれまで見たことがない。歩いていたらいきなり棒で殴られたっていう世界にはならないですよ。いちばん基本的な人間の常識は信用していいと思います。

 日常生活の範囲では、きれいな水が出ないとかね、トイレが流せないとか、そういうことはなんとか我慢して、あんまり頑張らないで上手に暮らしていくことですね。最低のことから考えていく、悪いことじゃないですよ。

 パニックになることは止められないが、養老さんは「どれだけ自分に余裕を持たせるかを今から考えるべきじゃないですか」とも言う。常に心構えはしておきたい。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動