エアコンがあるのに使わない高齢者の必需品も…東京都が選んだこの夏注目の暑さ対策グッズ12選(後編)

公開日: 更新日:

【測定・見守り部門】

■温湿度LEDアラーム(プラス)写真④

 測定・見守り部門グランプリ。室内の熱中症リスクを4段階のLED色で知らせるピラミッド形デバイスだ。「高齢者はエアコンがあるのにつけない方が多い」(担当者)という課題から生まれた。開発の原点はコロナ禍のCO2モニター。「目に見えない危険を色で見える化する」コンセプトは今回も生きている。「完全自動化せず、人が色を見て行動する余地を残した。道具は使う人の意識を育てるもの」という文房具メーカーらしい哲学が貫かれている。「色を見て親がエアコンをつけてくれるようになった」という声も届く。

■熱中対策ウォッチ カナリアPlus2026年モデル (Biodata Bank)

 建設現場向けに開発されたウエアラブルデバイスが、部活動や高齢者など幅広い層に普及。東京消防庁の救急現場での有効性も評価された。欧州・中東・オーストラリアへの海外展開も進め、「データに基づいた暑さ対策を東京から世界に輸出したい」と担当者は語る。

■ReReCo (BROWN研究所)

「便利屋時代にかわいがってくれたおばあちゃんが、室内の高温で亡くなった。エアコンがあったのに、なぜ守れなかったのか。今でも後悔しています」。確かに東京都監察医務院によると、昨夏屋内で熱中症により亡くなった方の約7割がエアコンを使用していなかった。同社代表で発明家の長澤幸義氏がこの後悔を原点に8年をかけて開発。ボタン3つで設定が完了し、部屋が設定温度を超えると自動でエアコンが作動する。必要な時だけつけるので省エネになるのも特徴だ。

 ※  ※  ※

「日本の厳しい環境だからこそ生まれた製品が、世界で別の問題を抱える人たちの役にも立つ」--審査員のプロダクトデザイナー・秋山かおり氏はそう講評した。社員のつぶやきから生まれたアプリ、8年越しの発明、文房具メーカーの哲学が宿ったデバイス──暑さという切実な課題が多様なアイデアを引き出した。今夏、知恵と工夫で暑さを乗り切りたい。=おわり

(取材・文=いからしひろき)

受賞商品の詳細は「東京都熱中症対策ポータル」で。https://wbgt.metro.tokyo.lg.jp

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松村北斗&目黒蓮の"2強"を崩すSTARTO社の若手演技派は? 男性アイドル戦国時代のカオス

  2. 2

    「ペチュニア」と「キンギョソウ」が見頃を迎えた花と緑のテーマパーク「東京ドイツ村」入場券を5組10人にプレゼント

  3. 3

    中傷動画めぐり永田町で怪文書乱舞…高市首相を守る「官邸ポリス」出動も時すでに遅し

  4. 4

    森香澄には「あざとかわいい」にとどまらない「主役体質」の素質アリ

  5. 5

    楽天次期監督に「巨人・橋上代行」が急浮上!“短命政権”を繰り返すフロントの悪癖と思惑

  1. 6

    亡くなったガッツ石松さんの“OK牧場”伝説 防衛戦前夜ウイスキーを一気飲み「一瞬で天国に駆け上がった」

  2. 7

    阪神藤川監督「オラつき」連発に対戦相手やファンから苦情の嵐《格好いいと思っているのかな》

  3. 8

    日本三景「天橋立」にクマ出没も“スピード捕獲”できたワケ…宇都宮市では3日と難航したのに

  4. 9

    楽天・塩川達也監督代行とは何者か…野村克也氏から重宝された「悪く言えばイエスマン」

  5. 10

    見上愛は桐朋女子中高から日芸演劇学科に進んで演出家を志す 大学同級生・河合優実との本当の関係