「DOWA」希少なレアメタルがザクザク出る都市鉱山の先駆け
廃棄されたスマートフォンなどから希少なレアメタルを抽出する“都市鉱山”の先駆けが、DOWAホールディングス(5714)だ。再資源化需要の高まりで、あらためて注目を集めている。
創業は1884(明治17)年。明治政府から、秋田周辺にある小坂鉱山の払い下げを受けた。以降、金、銀、銅、亜鉛、鉛などを抽出し、主力事業としてきた。こうした製錬事業は前期(19年3月期)売上高の45%を占める。
近年はM&Aや業務提携などにより事業拡大を図っているほか、不採算事業からの撤退を進めている。その結果、電子材料や環境リサイクル事業が収益の牽引役に育ってきた。
例えば、電子材料・金属加工品ではスマホやパワー半導体、AI・IT関連製品向けの半導体レーザー用高純度ガリウム、高純度インジウムなどを手掛ける。
環境・リサイクル部門は都市鉱山だ。電子材料向けのレアメタル(チタン、タングステン、モリブデン、レアアースなど)は原料から製品まで一貫して取り扱っている。