重道武司
著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

セブン&アイの米SS併設型コンビニ買収で市場評価真っ二つ

公開日: 更新日:

 米国石油精製会社マラソン・ペトロリアム社のガソリンスタンド(SS)部門「スピードウェイ」買収に向けた交渉入りが伝えられているセブン&アイ・ホールディングス(HD)。買収総額は220億ドル(約2・45兆円)に上るとされ、同社としては過去最大のM&Aとなるが、市場の評価は真っ二つだ。

 スピードウェイはSS併設型のコンビニを全米に約4000店展開、年間2・6兆円規模の売り上げを稼ぎ出している。国内コンビニ市場が飽和化し、総合スーパーや百貨店事業が軒並み苦戦する中、「消費がなお拡大し続けている米国で一気に4000店もの店舗網を手に入れられる意義は極めて大きい」(外資系証券幹部)。これが“肯定派”の見方だ。買収が実現すれば、セブンの米国でのネットワークは業界最大の約1・4万店にまで広がる。

■財務の健全性が毀損

 一方、懐疑派が指摘するのは財務リスクの膨張だ。セブンの手元流動性は厚く、昨年11月末時点で1・3兆円の現預金を持つ。ただ有利子負債も1兆円強あり、ネットキャッシュは3000億円ほど。スピードウェイを買収するとなると多額の借り入れを迫られる。仮に2兆円超の借り入れを行えばD/Eレシオ(負債資本倍率)はいまの0・4倍から1倍を大きく超える水準に跳ね上がり、ライバルのイオンと比べ「圧倒的優位」(業界筋)とされてきた財務の健全性が毀損する。

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