MIXIの新アプリ「mixi2」の課題…ユーザーの居心地よさと収益確保の両立は実現できるのか

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個人の思い込みを増長させる懸念も

 こうした状況でリリースしたのがmixi2だ。旧mixiで好評だった完全招待制を復活させたほか、タイムラインはXのようなレコメンド(おすすめ)された投稿ではなく、ユーザー自身のフォローを前提にする。レコメンドはユーザーの興味に近い投稿を、SNS側がおすすめとして表示する機能。スマホの視聴時間を延ばす効果がある。しかしSNS依存や、政治的なテーマなどで個人の思い込みを増長させる懸念も指摘される。

「近年のSNSはレコメンドによる情報選別で、ユーザーが心理的に不安になる場面が増加しています。プライバシーの問題も不安の要因にあると考えています」(MIXI広報)

 アクセス履歴を「勝手に」利用してレコメンドしてくる機能には、プライバシーを侵害されたと感じるユーザーも多い。とはいえ、「不安や不満を感じさせないためにレコメンド機能を外すとユーザーの滞在時間は減り、広告表示が減るというジレンマがあります。ユーザーにとって居心地のよさを目指すmixi2が収益性も担保できるのか」(IT業界関係者)という声も。

 レコメンド慣れしたユーザーのSNS疲れを解消しながら業績を改善するのは至難の業だ。

(ライター・山口伸)

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