高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

極東の緊張に欧州を巻き込むな

公開日: 更新日:

「過去の総括が和解の前提になっている」

 同じ敗戦国の女性リーダーの「助言」は、好戦的野望を隠さない日本のトップにどう響いただろうか。

 今週来日したドイツのメルケル首相が首脳会談の場で、安倍首相の外交姿勢と歴史認識にクギを刺したようだ。会談に先立つ講演会でも、かつて不倶戴天の敵だった独仏両国の関係を引き合いに「(両国が)和解から友情に発展したのは、隣国(フランス)の寛容さとドイツが過去ときちんと向き合ったからだ」と語っていた。

 安倍首相は就任以来、歴史認識や領土問題をめぐり、中韓両国を刺激し続けてきた。今も安倍首相の周辺では、今年の8月15日の戦後70年談話で、過去の談話にあった「侵略戦争」「植民地支配」という表現を削除しようとする動きがかまびすしい。

 こうした歴史歪曲へ向けての蠢動は、日本から遠く離れたドイツにも危なっかしく見えるのだろう。メルケル首相の言葉は安倍首相への「歴史を直視すべきだ」という強い要求に聞こえる。そして歴代談話の過去の過ちを繰り返さない決意を踏まえ、近隣諸国と仲良くしなさい、と暗に伝えようとしたのではないか。

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