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高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

首相は国政を預かる自信を失っているのか

 今週、いよいよ通常国会が召集されたが、安倍首相は所信表明演説を行わなかった。

 総選挙を経て新たな内閣が発足した場合には、首相が所信表明を行うのが国会の慣例である。実際、12年12月の総選挙で自民党が与党に返り咲き、第2次安倍政権が発足した直後の通常国会で、安倍首相は所信表明と施政方針の2つの演説をこなしていた。

 所信表明とは国政全般の方針や重大課題に対する首相個人の所信(信ずるところ)を、議会を通じて国民に説明する場だ。総選挙で国民の信を問うた後、国会の首班指名を経て再び首相の座に就いた以上、国のトップとして自分の信じる国家ビジョンを改めて国民に語りかけるべきである。

 ましてや、今は国民に届けるべきメッセージのテーマに事欠かない。景気後退を招いているアベノミクスへの反省や、集団的自衛権の行使を可能にする安保法制を整備するにあたっての憲法観。戦後70年の節目を迎え、歴代の首相談話を見直すそうだが、いかなる歴史認識を持ち合わせているのか。近隣諸国と今後どう付き合っていこうとしているのか、等々である。

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