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高橋乗宣
著者のコラム一覧
高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

ギリシャの比ではないこの国が抱える「爆弾」の威力

 世界は今、いくつもの「時限爆弾」を抱えている。なかでも破裂寸前なのは、ギリシャの金融支援問題である。EUは今月末に期限が切れるギリシャ支援を4カ月延長することで基本合意した。ギリシャの財政破綻は当面回避されたが、延長はあくまで急場しのぎに過ぎない。

 ギリシャでは1月の総選挙で「反緊縮派」のチプラス政権が誕生。EU支援の延長条件となる財政構造改革の1次リストでも、選挙公約に反する大がかりな歳出削減は見送ったようだ。民衆も野放図な財政に慣れきっている。たった4カ月の猶予期間で、この国に抜本的な財政再建策を求めるのは、どだい無理な相談なのかもしれない。

 ギリシャの公的債務は自国のGDP比175%、日本円にして40兆円規模に膨らんでいる。いざデフォルト(債務不履行)という時限爆弾が炸裂すれば、その衝撃は財政が脆弱(ぜいじゃく)なスペイン、イタリアへと連鎖する。ユーロ圏だけでなく、世界経済を巻き込み、リーマン・ショックの再来、いや、それ以上のインパクトをもたらしかねない。

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