勝負あったか 公明党が「反都構想」に転じて“橋下包囲網”完成
「大阪都構想」を問う住民投票が刻一刻と近づく中、橋下徹大阪市長の最も恐れていたことが現実になった。大阪で集票力を誇る公明党がついに反都構想で本格的に動き出したのだ。これにより自民、民主、公明、共産による“橋下包囲網”が完成、反対派の優勢が決定的になってきた。
公明党はこれまで党員に対してのみ都構想の問題点を説明すると表明し、自民、共産に比べると地味な活動しかしてこなかった。事実上の洞ケ峠を決め込んでいた公明党が反橋下で動くきっかけとなったのが、11日に出揃った各マスコミの世論調査結果だ。軒並み反対派がリードし、読売新聞の調査にいたっては16ポイントも反対派が上回った。これで勝ち馬に乗ることにしたのだろう。
公明党はこれまで避けていたテレビ討論会への参加を表明した。自民、共産とともに反対派として出演し、賛成派の大阪維新の会と激論を交わすという。公明党と共産党が犬猿の仲ということは有名だが、その両党が手を握って都構想反対を主張するのだから橋下は絶望的である。
自民党大阪府議は「反対派の優勢が明らかになったとたんに動きが変わった。政党ポスターの上に『都構想に反対』というシールを一斉に貼りだした。勝ち馬にのる公明党らしいわ。関ケ原の小早川秀秋みたいなもんやね。これで勝負ありや」と威勢がいい。