小林節
著者のコラム一覧
小林節慶応大名誉教授

1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

<第1回>国民の反対が少ない項目から議論を始める間違い

公開日: 更新日:

 私は本紙で13回にわたり自民党改憲草案の問題点を解説した。その結果、自民党は、そもそも憲法が何であるかを理解せず、主権者国民大衆が権力者を統制する法である憲法を使って、逆に、国民をしつけようとする、とんでもない考え違いをしていることを明らかにした。

 だから、私は、そのような改憲(壊憲)を実行させてはならないと断言した。しかし同時に、今の自民党が反省していないことも明らかで、だから、いずれあの改憲提案が現実のものになることも私は予告した。

 そして、最近の報道によれば、自民党は2月に憲法改正推進本部の会合を開き、改憲を進めるにあたっての重要項目を選定するとのことである。自民党の主たる目的は9条と96条(改憲手続き)の改正であるが、その前に、緊急事態条項と環境権の創設、裁判官の減俸と私学助成の合憲化という、国民に理解されやすい項目を先行する予定だとのことである。

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