高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

改憲勢力「3分の2」で奪われる日本経済の低迷脱却の好機

公開日: 更新日:

 参院選の投開票まで、あと3日。有権者はアベノミクスの継続を本気で望むのか。今こそ何ひとつ成果を挙げていない実情を検証すべき時だ。

 異次元緩和の開始から3年余り。日銀の資金供給量(マネタリーベース)は、とうとう史上初めて400兆円を突破。6月末時点で403兆9372億円に達した。開始直前(2013年3月末)の約146兆円から2.76倍も増え、名目GDPの8割に上る。2割程度の米国やユーロ圏と比べると、ズバぬけて多い。

 異次元緩和で資金をジャブジャブにすれば、長期金利の低下が見込める。銀行の融資や企業の設備投資の意欲が増し、経済が活性化する。物価も上昇し、デフレからも脱却できる……そんな触れ込みは今いずこだ。物価上昇率は限りなくゼロに近く、黒田総裁が大見えを切った「物価目標2%」は夢のまた夢だ。

 これだけ資金をジャブジャブにしながら、大半は銀行に眠ったまま。実際に世に出回る量は開始前から、ほぼ増えていない。日銀の当座預金残高は6月末時点で303兆2784億円に達し、こちらも史上初めて300兆円を突破。当座預金にダブつくカネから事実上の「預かり賃」を没収するマイナス金利の導入もむなしく、黒田日銀がブクブクと膨らませた資金のうち、実に75%が流通せず“塩漬け”にされているのだ。

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