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高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

英EU離脱 ただ傍観の政権では歴史の激流にのみ込まれる

 やはり、めったなことは言うべきではない。消費増税の先送りのため、安倍首相が5月の伊勢志摩サミットで唐突に繰り出した「詭弁」が、まさか現実になろうとは。

 サミット議長の「世界経済はリーマン・ショック前の状況に似ている」との認識表明は「ネガティブ過ぎる」と欧米メディアの失笑を買ったが、今や世界中の金融市場は英EU離脱ショックで大パニックに陥っている。

 こと東京市場に限ると、離脱が決まった24日の円相場はたった1日で1ドル=106円台から一気に100円台を突破。2年7カ月ぶりに99円台をつけた。平均株価は前日比1286円安と大幅に下落し、その下げ幅は08年のリーマン・ショック時の最大下げ幅1089円を軽々と超えた。

 ただし、「予言」を的中させた形の安倍首相本人は、英国のEU離脱を全く想定していなかった様子である。24日は選挙応援から慌てて官邸に戻って緊急関係閣僚会議を開いたが、具体策はゼロ。離脱への投票を後悔する「BREGRET」と呼ばれる人々と同じように、「どうせ残留派が勝つに決まっている」とタカをくくっていたとしか思えない。

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