高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

北方領土問題「2島プラスアルファ」の大きな落とし穴

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 安倍晋三首相はプーチン露大統領の誘いに乗って、北方領土問題を「2島プラスアルファ」方式で早期に決着させる方向にステップを切った。来夏参院選前に目に見えた外交成果をあげるにはこれしかないと思い定めてのことであろうが、しかしこの道筋には大きな落とし穴が潜んでいる。

 まず、安倍がこのところ言い始めた「2島プラスアルファ」は、前々から検討されてきた「2島先行」や「2プラス2」とは別物である。このことが、安倍自身の口からはもちろん、マスコミでもきちんと説明されていないのが大問題である。「2島プラスアルファ」とは、これを安倍に吹き込んだ張本人と推測される佐藤優がAERA最新号で書いているところによれば、「歯舞・色丹は日本の主権下、国後・択捉はロシアの主権下にあることを確認し……国後・択捉では経済活動を含む活動について日本に特別の地位を認める制度をつくる」ことである。つまり、国後・択捉については主権主張を放棄する代わりに、特区のような形で経済活動をするのを認めて欲しいという話である。

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