姫田小夏
著者のコラム一覧
姫田小夏ジャーナリスト

東京都出身。中国ウォッチャー。1997年から上海で活動。現地で日本語情報誌を創刊し、日本企業の対中ビジネス動向について発信。2008年に同誌編集長を退任後、上海財経大学公共経済管理学院の修士課程修了。現在も上海を拠点に「中国の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、「アジア・ビズ・フォーラム」を主宰する他、複数の媒体で執筆している。著書に「中国で勝てる中小企業の人材戦略」(テン・ブックス)。

“ランク社会”の到来…社会信用システム実験は始まっている

公開日: 更新日:

「ブラック・ミラー」は新しいテクノロジーが現代社会にもたらす思わぬ結果を風刺する英国のSFテレビドラマだ。舞台は近未来。友人、職場、コミュニティーなど、出会う先々で互いに「☆」を与えて評価し合う。評価を上げることが生活の全てだ。

 主人公の女性は友人の結婚式に招かれ国内便に乗ることに。空席を尋ねると回答は「満席」だったが「プライムシートならある」。評価4.2以上が必要だが、女性は4.1しかない。急ぐ彼女は係員と「乗せて」「乗せない」の大騒ぎ。結局女性は、脅迫と暴言により、後ろに並ぶ客たちから減点評価を浴びせられ、あっという間にスコアを失い、警備員に拘束されてしまう。このドラマは、何もかもがランク付けされる恐ろしい社会の到来を予言している。

 スコアで個人を統治する社会はすでに中国に到来している。重慶市に住むジャーナリストの劉虎氏は、社会的信用が足りないために列車の予約ができなかった。劉氏は、ある高級幹部の腐敗を暴いて200万人のファンがいたが、当局のブラックリストに載ってしまったようだ。米ABCニュースによれば、中国では劉氏以外にも700万人が飛行機に搭乗できず、300万人が高速鉄道に乗車することができないという。社会信用システムは“怪しい人物”を軟禁状態にすることもできる。

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