<下>種子島にも自衛隊施設建設の蠢き…土地買い占めの噂が
馬毛島(鹿児島県西之表市)への自衛隊基地建設と米軍の訓練移転により、数千億円に及ぶ基地経済の“恩恵”がもたらされると複数の地元西之表市民は話す。皮算用の根拠は不明だが、自衛隊施設建設工事、基地交付金に米軍再編交付金、漁業補償などだろう。
あとは地権者・立石勲氏の民事紛争が解決すれば、「防衛省はすぐにでも残りの約102億円を支払う」と、買収交渉に関わった原田義昭前環境大臣は話す。逆に言えば、防衛省はまだ完全に所有権を有していないわけだ。
しかし防衛省は、昨年3月時点で主要施設の設計図についてJVと約35億円で契約していたことが先月発覚。環境アセスメントも始まる前だった。鹿児島県の塩田康一知事も「地元への説明が不十分」と遺憾の意を表明。防衛省による説明不足に地元はいら立ちを見せている。
ところが話は既成事実のように進んでいる。今年に入り「馬毛島の工事はゼネコンはK、マリコンはGで決まり。そこから調整していく」と都内のブローカーが囁き始めた。そのような中、立石勲氏の資金繰りに関わってきた人物からにわかに信じられない話を聞いた。
「種子島に武器庫を造るという話が出回っている。種子島空港を自衛隊で使用できるようにし、近くの武器庫と地下でつなぐと。防衛省は難しいと言っているそうだが、土地の買い占めが起きていると。地元の藤田建設興業や東京のオリエンタル商事の原幸一社長が買ったと聞いた」