【長野】羽田家&神津vs井出「不義を討つ」佐久バトルが勃発
○当選圏内、△拮抗でやや優勢、▲拮抗でやや劣勢。左印は政治評論家・野上忠興氏、右印は政治ジャーナリスト・泉宏氏の予想。(前)は比例で当選。
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【長野1区】
▲若林 健太57自新
○△篠原 孝73立前
参院から鞍替えした若林が7選を目指すベテランの篠原を猛烈に追い上げる。若林正俊元農相の長男。2016年参院選で杉尾秀哉氏(民進党)に議席を奪われ、17年衆院選は比例単独で落選した。
「この2年で選挙区内をくまなく歩き、16万世帯を戸別訪問しました」(後援会関係者)
篠原はコロナ禍で戦略を変更し、集会などのハコモノを封印。選挙カー駆使の遊説、それに電話作戦を展開中だ。
「まず秘書らが有権者に電話を入れて聞き取り。疑問に答える形で篠原自身が電話をかける。現職の強みで逃げ切りたい」(篠原陣営関係者)
世代交代の可能性あり。
【長野2区】
▲務台 俊介65自(前)
○△下条 みつ65立前
手塚 大輔38維新
「魔の3回生」の務台は復興政務官時代、被災地視察に革靴で入り、事務方におぶわれて移動。「長靴業界は儲かったんじゃないか」と軽口を叩いて辞任に追い込まれた。選挙のたび得票を減らし、環境副大臣就任アピールも絶望的。
【長野3区】
△○井出 庸生43自前
▲ 神津 健44立新
池 高生53N新
「長野は教養がある人が多いから表には出さないがね、井出にはカッカきとる。『不義を討つ』という人もおります」(神津の後援会関係者)
元NHK記者の井出は祖父が官房長官、伯父が厚生相などを務めたサラブレッド。みんなの党を振り出しに渡り歩き、前回は希望の党で3選。県内で絶大な影響力を持つ千曲会(羽田後援会)の支援を受けたにもかかわらず、自民党入りしたため、名門同士のガチンコ対決に発展した。
JICA職員としてアフリカの貧困対策に取り組んできた神津は、コロナ感染で急逝した羽田雄一郎参院議員のいとこ。「日本のために経験を生かせ」と口説かれていた。
「弔い合戦になった4月補選で、神津さんは(羽田)次郎さんの事務所で影武者として戦った。井出家のお膝元の佐久市では、神津家は超名門。羽田家と組んだ神津が最後は勝つよ」(前出の関係者)
【長野4区】
○○後藤 茂之65自前
長瀬由希子53共新
後藤は厚労相に抜擢されて初入閣。
「職務優先ですが、4日ほど地元に戻れる」(陣営関係者)という。肩に白いものが目立つのは多忙ゆえか。
【長野5区】
○○宮下 一郎63自前
曽我 逸郎65立新
2度目の対決。元中川村長の曽我が支持を広げるも、宮下は後援会活動を重ねて足元固め。
*番外編を【動画】でご覧いただけます。