著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

ニセ結核患者を演じた皇軍兵士ゆえに見える田中角栄

公開日: 更新日:
終戦から3年。炭鉱国管疑惑で東京地検に任意出頭後、笑顔で取材に応じる田中角栄(1948=昭和23=年12月13日)/(C)共同通信社

「ニセの結核患者を見抜くには、大体の医者なら簡単なことなんだろうな。軍内にはそんな兵士はかなりいたはずだし──」

 とMは言った後に、巡回でやってくる医師がどういう経歴なのかを探るのが「事前調査」なのだというのである。軍医と一口に言っても多様なタイプがいる。陸軍の制度下で医… 

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