自民の裏金議員は「政倫審」に出てくるのか? 安倍派5人衆や二階元幹事長は“とんずら”画策

公開日: 更新日:

 派閥裏金事件を巡り、自民党が所属議員への聞き取り調査結果を13日にも野党に提示する。しかし、同時に実施している全議員対象のアンケートの設問がたったの2問という“やってる感”で分かる通り、いずれの調査もユルユルのお手盛り。調査チームを率いる森山総務会長は9日、アンケートについて「新たな聞き取り対象となる事例は今のところ確認されていない」と幕引きムード全開だった。調査結果はとても野党が納得できるものにはならない。国会では14日、衆院予算委員会で「政治とカネ」をテーマとする集中審議が予定されている。大荒れ必至だ。

 今後の焦点は、裏金議員が国会に呼ばれるのかどうかだ。12日も立憲民主党の泉代表は、安倍派の5人衆や二階元幹事長らの政治倫理審査会(政倫審)出席を改めて求めた。同党の岡田幹事長も10日、「政倫審に出てこないなら、予算委員会の場で、参考人(招致)や証人(喚問)として出席を求めることになる」と迫った。

 自民党内ではいったん、浜田国対委員長が政倫審開催に前向きな姿勢を示した。出席して説明すべしの声もある。が、当事者らは抵抗している。

「政倫審出席は強制力がなく、本人の意思。安倍派5人衆はお互いに責任を押し付け合って、みな逃げている。巨額の政策活動費に『脱税』の疑いがかけられている二階元幹事長については、岸田首相が表向きは守るそぶりを見せている。ただ、予算案の年度内成立を考えれば、今月中に衆院を通過させなければならず、岸田首相は本音では、最後は安倍派も二階派も政倫審に差し出してもいいと考えているようです」(岸田派関係者)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    売れ残る備蓄米、迫る販売期限8.31…流通現場は大混乱で「販売期限を延長せよ」の大合唱

  2. 2

    増産に転換で付きまとう“コメ余り”…対策として政府がブチ上げる国産米「輸出拡大」の勝算は?

  3. 3

    8.31に「備蓄米販売リミット」が…進次郎農相は売れ残りにどう落とし前をつけるのか?

  4. 4

    絶好調「コメリ」の拡大路線はいつまで続く? “農家のコンビニ”路線で第1四半期の営業利益は6%増

  5. 5

    日経平均、TOPIXが史上最高値更新の不可解…経済成長のカギは中小企業対策なのに

  1. 6

    合意文書交わさず口約束がアダに…見えない自動車関税の引き下げ時期で、国内大手7社の損失は2カ月で2000億円に

  2. 7

    15%上乗せ「トランプ関税」発動で日本経済に壊滅的打撃…「石破おろし」に拍車どころか退陣の決定打に

  3. 8

    実質賃金マイナスが招く“負のスパイラル”…7月「物価高倒産75件」は過去2番目の多さ

  4. 9

    コンビニ誕生50年超で国内は飽和状態…IT駆使した「激安小型スーパー」がこれからの脅威に

  5. 10

    「令和のコメ騒動」で「コメ増産」が始動…農政転換で期待高まる北海道とスマート農業

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  2. 2

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  3. 3

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 4

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  5. 5

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  1. 6

    開星(島根)野々村直通監督「グラウンドで倒れたら本望?そういうのはない。子供にも失礼ですから」

  2. 7

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  3. 8

    風間俊介の“きゅるるん瞳”、庄司浩平人気もうなぎ上り!《BL苦手》も虜にするテレ東深夜ドラマの“沼り力”

  4. 9

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  5. 10

    山下美夢有が「素人ゴルファー」の父親の教えでメジャータイトルを取れたワケ