カルロス・ゴーン氏に迫るフランス当局の"包囲網" ヒズボラとイスラエル間で高まる緊張が影響
レバノン政府がカルロス・ゴーン元日産会長(69)を見放すのも時間の問題だろう。昨年10月7日にハマスの奇襲攻撃で始まったパレスチナ・ガザでの戦争は、イスラエルの周辺諸国や地域を刺激するようになり、イスラエルは北の隣国レバノンの親イラン・イスラム組織ヒズボラ(神の党)と攻撃の応酬をするようになった。ゴーン元会長が逃亡生活を送るレバノンはイスラエルとの緊張関係が高まり、彼を取り巻く環境も目まぐるしく変わっている。イスラエルとヒズボラは2006年に1200人のレバノン人、またイスラエル兵120人余りの犠牲者を出した大規模な戦争を行ったことがあるが、それ以来の衝突規模になるという見方もある。
■個人資産は40%減ったが手元にまだ76億円あるとの報道も
ゴーン元会長は2019年末に音響機材搬送用の箱に隠れて、プライベートジェットで日本からレバノンに逃亡した。2019年9月に日産自動車はゴーン被告らの不正による被害額を350億円以上と明らかにしている。ゴーン被告は日本からの逃亡によって保釈金15億円が没収され、さらに日本からの逃亡に16億円余りかかったと見られ、逃亡からの1年で個人資産は40%減り、手元に残った資産は7000万ドル(当時のレートで76億6000万円)になったと見られている。(「ブルームバーグ」2020年1月10日などより)。
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