プロ入り時点の評価は上…松井裕樹はマー君を超えられるか

公開日: 更新日:

 もっとも、プロで活躍するには、体力、技術だけでなく、野球への意識の高さも重要になる。
「その点では、高校時代から田中の方が優れていた」
 とは、高校野球に詳しいスポーツライターの田尻賢誉氏だ。

■「かえれる打球を打てばいい」

「田中と松井、2人の大きな差は自分自身が走者として塁に出た時の〈意識〉の部分です。田中は駒大苫小牧高時代の香田監督の教えもあり、甲子園などの大舞台以外では投手でもしっかりリードを取る、ケガのリスクはあっても頭から帰塁する、ということを徹底していた。田中自身も特別扱いされることなく、真摯に取り組んだ。一方、松井の場合は、塁に出ても一塁なら1歩、二塁なら2歩程度しかリードを取らなかった。松井が二塁走者の場面、ワンヒットで得点できなかったことも何度かありました。ある記者がそのことを松井にたずねたら、『一生懸命走らなくても、本塁にかえれる打球を(打者が)打てばいいんです』と言ったそうです。松井はそれが許された。大事に大事に、温室栽培されてきた。2人の高校時代のチームメートからの信頼度は、大きな差があったと聞いています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態