著者のコラム一覧
森高夕次漫画家・漫画原作者

1963年、長野県生まれ。コージィ城倉のペンネームで89年「男と女のおかしなストーリー」でデビュー。原作を務める「グラゼニ」(「モーニング」連載中)は「お金」をテーマにした異色の野球漫画としてベストセラーに。

広島カープだから打てた「プロ11年目の初本塁打」

公開日: 更新日:

 セの首位を走る広島の25日の試合をテレビで見ていたら、七回に捕手の白浜裕太(28)が本塁打を打った。「プロ11年目で初本塁打です」という解説を聞いて、何ともカープらしいなと思った。

 03年のドラフト1巡目。広島・広陵高時代は巨人の西村健太朗とバッテリーを組み、センバツで優勝した。もっとも、2人の野球人生は対照的で、西村が巨人のストッパーとして活躍する一方、白浜は昨年まで一軍出場49試合で年俸750万円。いくら「ドラ1」とはいえ、巨人に入っていたら果たして今もユニホームを着ていたかどうか。

 白浜が控え選手でありながら11年も現役をやれているのは、捕手ということもあるだろう。「ダンプ」の愛称で呼ばれた辻恭彦は、控え捕手として22年間の現役生活を送り、毎年少しずつ昇給していたそうだ。66年の阪神入団時は年俸120万円で、プロ19年目に晴れて1000万円を突破。今は中日の小田幸平が同じく控え一筋でプロ17年目を迎えている。

 広島という球団の性格もあると思う。球界では「広島には年俸3億円以上は払えないという不文律がある」という話を聞く。選手会が先日発表した日本人選手の平均年俸は12球団中11位(2679万円)。給料は高くないけれど、戦力外にした選手の多くを、コーチやスタッフとして雇っている。引退後の受け皿をつくっている印象がある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?