大事とり緊急降板のダル 進化の裏に数々の“プラス思考”

公開日: 更新日:

 仮に無理をして故障したとしても、だれかが責任を取ってくれるわけではない。ともすれば日本では舞台が甲子園大会だから、チームの勝利がかかっているからと、無理をすることが美徳であるかのように受け取られがちだが、ダルにそういった思考はない。自分の身は自分で守ることが、結果として自分にもチームにとってもプラスになると考える。だからこそ決断は早かったし、じっくりとリハビリに専念することもできたのだ。

 プラス思考が強い点も幸いした。リハビリ中に患部を強化したのはもちろん、他のトレーニングにも余念がなかった。「いいこともたくさんある」と公言した通り、時間をかけて腕や体をさらにひと回り太く、大きくした。球速が手術前と比べてアップしたのも、リハビリの時間を有効に使ったからだろう。試合に投げられないマイナスを補うどころかプラスに転じようという意識があればこそ可能だった。

 手術を決断した同日のツイッターには、一塁への牽制練習を左手で行ったことも明記し、「右でダメなら左で。マジです」とつぶやいた。右肘が回復しなければ、左投げも視野に入れる。この発想が右手だけでなく左手も鍛え、バランスのよい肉体につながった。

 父親がイラン人で、母親は日本人。幼いころは家の中で、英語が飛び交った。思考が“日本人離れ”しているのも当然と言えば当然で、だからこそ復活もさらなる進化もなし得たのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    2026年夏の甲子園は「不作」を通り越して“凶作”…プロスカウトが指摘する異変の原因

  2. 2

    ヤンキースの「横浜・織田翔希獲得プラン」をスッパ抜く! キーマンに挙がる“日本人実業家”の名前

  3. 3

    夏の甲子園投手 プロ注目の4人をスカウト「ガチ評価」最注目の横浜・織田翔希には“意見”割れる

  4. 4

    佐藤輝明の「メジャー移籍強行突破」に現実味…“阪神残留説”も「折れるつもりはない」の声

  5. 5

    有望高校球児の進路事情に異変! 青学大は「ドラフト指名と同等の価値」「明大より上」とプロスカウト

  1. 6

    佐藤輝明「三冠王」なら年俸いくら? メジャー流出阻止へ阪神が用意する破格の条件

  2. 7

    沖縄尚学・末吉良丞は「TJ手術見込み」でもドラフト指名されるのか…プロ入り断念、大学進学のウワサも噴出

  3. 8

    日本ハム清宮幸太郎は「代打打率.625」 スタメン落ちに文句タラタラでも新庄監督の思うツボ

  4. 9

    日本ハム新庄監督に「自分に甘く他人に厳しい」の特大ブーメラン! “お気持ち表明”も非難轟々

  5. 10

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒