「悲しい…」 PL学園OB橋本清氏が母校の最後を見届け手記

公開日: 更新日:

 悔しい、悲しい。今の思いはそれだけです。85年にPL学園に入学した私は、野球部の「研志寮」で2学年上の清原和博さん(48)と同部屋になりました。4人部屋だった当時の寮は8畳1部屋に3年生2人、2年生1人、1年生1人の部屋割り。部屋では常に正座で、清原さんに「ラクにしてええよ」と言われて、初めて体育座りができるという生活でした。1年生の起床は朝5時半。目覚まし時計は、かけてはいけませんでした。7時半に起床する先輩をその前に起こしてはいけないというのが理由です。

 洗濯や掃除、布団の上げ下げなど先輩の身の回りの世話をしながら、練習をする日々。正直、逃げ出そうと思ったことは一度や二度じゃありませんでした。でも、礼儀や自立など大事なことを学んだのは事実です。

 平成に入って部内暴力事件が相次ぎ、行き過ぎた上下関係が批判されました。それが今回の休部の引き金になってしまいました。

 もちろん暴力は許されません。しかし、問題があるならそれを改善して、野球部を続けていく選択肢もあったはずです。そういう前向きな議論がなく、廃部ありきという印象。それが、悔しく、悲しいのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー