迫るインバウンド激減の深刻…欧州客のキャンセル続出、原油高で航空券高騰、イラン戦闘長期化が追い打ち
トランプ米大統領の身勝手なイラン攻撃が日本の観光業界を苦しめている。中東経由便の欠航が相次ぎ、欧州を中心に訪日外国人の宿泊キャンセルが続出しているのだ。
古い町並みが海外客に人気の岐阜・高山市もそのひとつ。飛騨高山旅館ホテル協同組合によると、3月から4月の2週目までに約4000人分のキャンセルが発生。昨年の市内の宿泊者数232万4000人のうち、訪日外国人は42.1%を占め、比率は年々増加。中でも欧州からの訪問客は22万141人とアジア・中東の38万9095人に次ぎ2番目に多い。
「イラン攻撃翌日の3月1日だけで、500人のキャンセルがありました。少しでも旅費を抑えたがる欧州からのお客さまが、割安のドバイ便をよく利用するようです。トランプさんも当初は『4週間程度で終わる』と言っていたのに、事態は好転しません。4月の高山祭を挟んだ3~5月が書き入れ時だけに、痛手は大きい」(飛騨高山旅館ホテル協同組合・中畑稔常務理事)
さらに、原油高が航空運賃に影を落とす。IATA(国際航空運送協会)のジェット燃料価格モニターによると、世界の週間平均価格は2月27日時点で1バレル=99.4ドルだったが、4月3日には200ドルを突破。2倍以上に跳ね上がった。
JALとANAは6月発券分から国際線の燃油サーチャージを大幅アップ。欧州・北米行き(片道)は、JALが5万円、ANAが5万5000円となる。
4~5月発券分の3万円前後から7割ほど引き上げ、過去最高水準に達する。
「安い日本」を目指す訪日客ほど、航空運賃の値上げに敏感だ。IATAのウォルシュ事務局長は、たとえホルムズ海峡の封鎖が解かれても、中東の精製能力の混乱からジェット燃料の安定供給には数カ月を要するとの見解を示している。燃料高が長引くほど、旺盛なインバウンド消費に支えられている観光業や小売業には大打撃だ。
「原油高による光熱水費の高騰も、ホテル経営を圧迫します。戦闘の早期終結を願うばかりです」(前出の中畑稔氏)


















