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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

がんの2040年問題…外科医不足で地元で手術か受けられなくなる

公開日: 更新日:

 日本のがん対策は、どこでも同じ治療が受けられる均てん化の方針でしたが、厚労省はがん診療体制のあり方に関する検討会で集約する方針を打ち出しました。がんの手術については、今年度から外科医不足から各地の中核病院に集めて行うようにします。

 日本では少子化と高齢化が進み、2040年には64歳以下の生産年齢人口が25年と比べて15%減の6213万人に減る一方、がん患者数は同3%増の約106万人と推計されています。

 そんな中、40年に手術を行う外科医の数は同39%減の9200人と大きく減少。40年に必要とされる数を5000人以上下回ります。深刻な外科医不足を受けて、がんの手術は集約化が避けられないのです。

 では、どうなるか。難易度の高い手術と希少がんの手術は中核病院に絞られるでしょう。難易度の高い手術のがんは、食道がんやすい臓がんが典型で、肝臓がん、胆のうがん、進行肺がん、進行直腸がんも中核病院がよいと思います。

 これに対し、早期の胃がん乳がんなどの標準的な手術は今後も地域の病院で実施できるようになる見込みです。ただ、医師の配置も見直され、一定数を中核病院に集めるため、本来は地域の病院で受けられる手術でも、医師の偏在によって、胃がんはOK、乳がんはNGといったことは起こりうるでしょう。

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