「ニッポン西遊記 古事記編」鶴田真由著
<古事記の舞台を訪ね歩く>
個性豊かな仲間と共に古事記を読み解きながらその舞台となった場所を訪ね歩く紀行エッセー。
イザナギノミコトとイザナミノミコトによって最初につくられる島「オノコロ島」。まずは、諸説あるその所在地のひとつ、淡路島の南に浮かぶ沼島(ぬしま)を訪ねる。独特な時間が流れる島には、4つの神社がある。その神社全てを守る宮司の案内で、海上に船で出て、「国産み」神話の「天の御柱」ともいわれる「上立神岩」も見学。矛先のような形をしたその岩が発する「気」を感じる。その他、アマテラスオオミカミが岩戸隠れをしたといわれる宮崎の高千穂や、「国譲り」の物語の舞台出雲へと、神々を身近に感じながらの旅をつづる。(幻冬舎 1300円)