「紀州のドン・ファン」元妻には2度の無罪判決…それでも検察が上告に踏み切った理由
検察は「勝ち目」があると思っているのか。
2018年5月、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の野崎幸助さん(当時77)が急性覚醒剤中毒で死亡。大阪高検は6日、殺人罪などに問われた元妻の須藤早貴被告(30)に対し、1審に続いて無罪とした大阪高裁判決について、「内容を不服」として最高裁に上告した。
先月の高裁判決は<元妻が野崎さんの死亡により、多額の遺産を相続できるなど、殺害の動機になり得る事情はあった>とした上で、<元妻が野崎さんに不信感、違和感を持たれることなく致死量を超える覚醒剤を摂取させることは容易ではない>と指摘した。
元妻の関与を直接的に裏付ける証拠はなく、高裁は<犯人と強く疑わせる事情はあるものの、間違いなく犯人であることの証明がない>とした1審の判断は<論理論、経験則に照らして不合理で許容できないものではない>と検察側の控訴を棄却した。
検察は「何らかの方法で覚醒剤を摂取させた」と繰り返し主張し続けてきたが、覚醒剤を食事や飲み物に混ぜても強烈な苦みで吐き出してしまうほど。カプセルを使う方法も考えられるが、では「元妻がどうやって飲ませたのか」といった具体的な方法は明らかにされず、「野崎さんが自ら覚醒剤を飲んでいない」こと、あるいは「元妻以外に飲ませた人物がいない」ことを証明できないまま、1審の裁判員裁判で無罪を言い渡された。


















