(2)DEL-1は体内でつくられ、加齢により減っていく
老化のおもな原因の一つである「老化細胞」。またの名をゾンビ細胞という。
通常の細胞は、分裂・増殖しなくなれば死滅し、除去されるが、老化(ゾンビ)細胞はそのまま体内に残り続け、炎症物質を放出し、周囲の細胞を慢性炎症状態にする。慢性炎症は、がんや生活習慣病など、加齢性疾患の原因となることは前回説明した。
そんな老化細胞にも存在意義がある。DNAに傷を受けた細胞が老化細胞になれば、分裂・増殖をしなくなり、がん化を防ぐことができるからだ。そのため若い人にも老化細胞は存在する。しかし、蓄積してしまえば有害だ。
老化細胞を選択的に死滅させ、さらにマクロファージ(死んだ細胞や細菌などの異物を食べて分解する白血球の一種)に働きかけて体内から除去する。
このような働きをする化合物を「セノリティクス(老化細胞除去)薬」という。
セノリティクス(senolytics)は、老化(senescence)と溶解・破壊(lytics)を合わせた言葉だ。現時点では抗がん剤を転用した研究が多い。


















