中城村護佐丸歴史資料図書館(沖縄県中頭郡)語り継がれる伝承と忘れてはいけない沖縄戦の記憶

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 1429年から1879年まで、450年もの間、栄えた琉球王国。建国の功臣として知られているのが、図書館の名の由来となっている英雄・護佐丸だ。

 濱口寿夫館長が言う。

「かつて沖縄には北山、中山、南山という3つの国が覇権を争う戦国時代があった。それら三山を統一して琉球王国を開いた尚巴志の右腕として活躍したのが按司の護佐丸です。按司とは、わかりやすく言えば本土の大名、あるいは有力豪族のようなもの。護佐丸は恩納村出身で、読谷村の座喜味城を建築するなど、築城名人としても知られています。当時、勝連に阿麻和利という按司が台頭。護佐丸はこれを脅威と思った王府の命令で、1440年ごろに勝連と首里の中間にある中城に拠点を移し、中城城を改築して守りを固めた。その18年後、『護佐丸・阿麻和利の乱』で滅んだ……というのが大まかな説明です」

 最期は阿麻和利に謀反をでっち上げられ、無抵抗で討ち取られた悲劇の忠臣と伝わる一方、以前からさまざまな異説がある。というのも、護佐丸について記した同時代資料はなく、現存する多くの資料は後世に編纂された史書や、士族たちの家譜(家系の記録)が中心だったからだ。

「博物館と図書館が一体化した施設で、蔵書は約8万冊。そのうち約2万4000冊が、護佐丸を含めた中城村や沖縄の郷土資料です。太平洋戦争に関する資料もあります。沖縄戦の激戦地は糸満など南部が有名ですが、日本軍にとって“天王山”とも言うべきなのは、中城を含めた首里防衛線。激戦の末に破られ、防衛線を突破された後の掃討戦が南部の悲劇につながります」(濱口館長)

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