「人生という作文」下重暁子著

公開日: 更新日:

 日記やブログから、手紙、エッセー、旅行記に至るまで、書くという行為は「自分自身を見つけること」と説く著者による生き方エッセー。

 自身を見つけるとはどういうことか。「あじさい」をテーマにある男性との思い出をつづった自らのエッセーを例に、書く過程で心に巣くうこれまで自覚したことのない嫉妬の感情に気づいたと明かす。一方で、著者が講師を務めるエッセー教室に通っていたある女性は、街の歴史に興味を抱き学術論文を書くまでになったという。

 他にも、つらかった半生を赤裸々に描いた男性など、教室の生徒らとの交流を振り返りながら、孤独や老いなどあらゆる人生の悩みは「書く」ことで癒やされ、乗り越えていくことができることを教える。(PHP研究所 780円+税)




【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった