「人生という作文」下重暁子著

公開日: 更新日:

 日記やブログから、手紙、エッセー、旅行記に至るまで、書くという行為は「自分自身を見つけること」と説く著者による生き方エッセー。

 自身を見つけるとはどういうことか。「あじさい」をテーマにある男性との思い出をつづった自らのエッセーを例に、書く過程で心に巣くうこれまで自覚したことのない嫉妬の感情に気づいたと明かす。一方で、著者が講師を務めるエッセー教室に通っていたある女性は、街の歴史に興味を抱き学術論文を書くまでになったという。

 他にも、つらかった半生を赤裸々に描いた男性など、教室の生徒らとの交流を振り返りながら、孤独や老いなどあらゆる人生の悩みは「書く」ことで癒やされ、乗り越えていくことができることを教える。(PHP研究所 780円+税)




【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性