「関西弁で読む遠野物語」柳田国男著 畑中章宏訳

公開日: 更新日:

 菊池弥之助は若い頃、馬に人や荷物を乗せて運ぶ仕事をしていた。笛の名人で、笛を吹きながら夜通し馬を追っていった。あるうっすらした月夜の晩に、仲間と一緒に、笛を吹きながら深い谷を通った。白樺の林が茂り、その下は葦(あし)が生えている。すると谷底から何者かわからないものが高い声で、「おもろいぞー」と呼んだ。この話は「一行は、みな色失って、走って逃げたんやて」と結ばれている。(「笛の名人が聞いた声」)

「遠野物語」は岩手の昔話をまとめたもので、神隠しのようなちょっと怖い話が多いが、関西弁で書かれているので、「日本昔ばなし」のような、ほっこりした気分になる。民俗学者の解説付き。

(エクスナレッジ 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「超ド級国民的アイドル」の熱愛はSnow Manの宮舘涼太!「めめじゃなかった…」ファンの悲喜こもごも

  2. 2

    中道・小川淳也代表“オガジュン構文”の破壊力は期待以上? 代表質問で「暮らしを『支えて』」×5回炸裂

  3. 3

    熊谷真実、熊田曜子…当たり前の常識を知らない芸能人の言動が炎上を誘発

  4. 4

    高市独裁政権に立ちはだかる「新・参院のドン」石井準一幹事長の壁

  5. 5

    【ザ・ベストテン】に沢田研二が出られなかった日は桑田佳祐が出てきた日

  1. 6

    高市首相の大誤算!「私の悲願」と豪語の消費税減税に世論「反対」多数の謎解き

  2. 7

    侍Jリリーフ陣崩壊で揺らぐ屋台骨…現場で高まる「平良海馬を再招集すべき」の声

  3. 8

    国民民主の“お嬢さま候補”が運動員買収容疑で逮捕 自爆招いた強すぎる上昇志向と国政進出への執着心

  4. 9

    中井亜美フィーバーに芸能界オファー殺到…CM億超えも見据える「金のタマゴ」のタレント価値は

  5. 10

    宇多田ヒカルが「蕎麦屋」投稿批判に反論も再炎上 旧ジャニファンの“恨み”とユーザーが見過ごせなかった一言