「君を育てる」 草野仁の礎をつくった元NHK羽佐間アナ

公開日: 更新日:

 最近でこそ、バラエティーでの「筋肉オジサン」のイメージが強いが、もちろん往時はNHKのスターアナウンサーだった草野仁さん(70)。そんなこの人が目標としてきたのが同じNHKの大先輩だった。

 私が羽佐間正雄(82)さんと最初に出会ったのは初任地・鹿児島でのこと。当時はロッテが指宿でスプリングキャンプをやってまして、スポーツアナは東京からも大阪からも取材にやってきたんです。そこで羽佐間さんから聞いた話にまずショックを受けました。

「これからはテレビの時代だから“投げた!”とか“打った”とか、たとえば、ファウルになるのがある程度予測がつく打球について“大きい、大きい。ファウル~”というような、画面を見ていれば分かる実況は必要ない。もっと試合の展開を予測するような、見ている人も一緒に楽しめるような実況が必要な時代になる」

■ラジオの名残

 当時のスターアナというのはラジオの名残を残した人が多く、必要以上に盛り上げる傾向にあったんです。羽佐間さんはどちらかといえば少数派でした。でも、私は羽佐間さんのこの言葉にいたく感動し、「そうだよな。この先輩を目標にしよう」と心に決めたんです。私が入局1年目のことでした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン