「THE MANZAI」優勝候補 「学天即」笑いのツボとは?

公開日: 更新日:

 例えば、昨年の「THE MANZAI」で披露したのはこんなネタ。

「しょうもない自慢してくるやつが嫌い」と奥田が切り出すと、四条が「年間300本映画を見る」「映画見すぎて全然寝てない」としょうもない自慢を繰り返す。奥田がどれだけツッコミを入れても、四条の自慢は止まらない。

 反論ばかりされる四条が「まさか濡れ衣を着せられるとは」と言うと、奥田は「おまえが濡らして勝手に着てんねや」と返す。四条が「すぐ揚げ足取ってくるやん」と言うと、「おまえが足あげてあんねん。そら取るやろ」と返す。このように、相手の言葉尻を捉えて返すツッコミを随所に挟むことで、2人の対立関係がより鮮明に浮かび上がってきて、面白さが倍増することになる。

 予選1位通過で「THE MANZAI」の決勝に挑むことについて、奥田は「こんなに大人に期待されてだいぶ荷が重い」とコメント。優勝候補がすんなりと勝てるほど甘くはないのがこの大会。選挙戦に臨む立候補者と同じくらいドキドキしているはずの彼らの健闘を祈りたい。

お笑い評論家・ラリー遠田)

▽らりー・とおだ 1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在はお笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。主な著書に「M―1戦国史」(メディアファクトリー新書)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い