歌手・加橋かつみが語る バーボン7本空け病院に運ばれた夜

公開日: 更新日:

 でも、本当のおいしさがわかるようになったのはずっと後のこと。1969年3月にザ・タイガースを脱退して、アルバム「パリ1969」を制作するためにフランスへ行ってから。メジャーデビューして以降はゆっくり酒を飲むなんてできないほど忙しくて、余裕がなかったんだ。

 パリでワインの味を知り、帰国してからウイスキーや日本酒を覚え、中華料理を食べる時は紹興酒……。TPOに合わせた楽しみ方を身につけたわけだね。

■カレンダーを見たら3日も日付が変わっていた

 ただ一度だけ、大荒れに荒れた夜があった。生まれてこの方、あれほど捨て鉢になって酒を飲んだことはないね。「色つきの女でいてくれよ」を歌ってた頃だから、82年の夏ぐらいじゃなかったかな。

 バーボンのジャック・ダニエルをボトルで6本飲んだところまでは記憶がある。でも、その後がプッツリ……。同席してた知人に後日聞いたら、7本目はラッパ飲みしてたって。

 気がついたら赤坂の山王病院のベッドの上。今でもウイスキーのボトル1本ぐらいは平気で飲むけど、さすがに7本だからね、急性アルコール中毒で担ぎ込まれたんだよ。カレンダーを見たら、3日も日付が変わってた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした