5000回鑑賞のファン持論 ジャッキー・チェン人気続く理由
「ジャッキーの映画はワンパターンが多い。体を張ったアクションと、ボケの効いたお笑い要素。登場人物も、サモ・ハン・キンポーやユン・ピョウだけでなく、多くの人が多数の作品にわたってカブっているんです。日本人はワンパターンが好きで、『この後こうなるぞ!』『今一瞬でやられた人、あの作品ではボスだったのに……』と話題を膨らませて楽しむんですよね」
吉本新喜劇と同じである。パターンが決まっているからこそ展開を読みながら楽しめるのだ。マンネリは飽きられるリスクも高いが、「ジャッキーって小学校のときの担任みたいなものなんですよ。一時期は反抗期になって洋画に走っても、ふと思い出して戻ってくると、まだスクリーンの中で同じことをやっている。そんな感動や安心感があるんですよね。『まだやってたんだ!』と、懐かしくてうれしくなるんです」。
5月に北京市で行われた冒頭の最新作PRイベントでは、今の若手俳優たちに対して「甘やかされていて、ひ弱すぎる」とコメント。確かに、若手には師のような立場でもある。
最新作に関して澤氏は、「60歳を過ぎたジャッキーがアクションをどこまでやれるのか。そういう楽しみでつい見てしまう人は多いのではないでしょうか」と言う。きっと今作も「まだやってたんだ!」と誰もが笑顔になるに違いない。