モハメド・アリを「日本に呼んだ男」が語る初来日の裏側

公開日: 更新日:

「僕が人生をかけた大きな仕事のひとつです」と振り返るのは伝説の呼び屋でプロデューサーの康芳夫氏(79)。今月3日に74歳で亡くなったプロボクシングの元ヘビー級王者、モハメド・アリ。日本では76年のアントニオ猪木との異種格闘技戦がよく知られているが、その猪木―アリ戦からさかのぼること4年――。72年にアリは初来日し、マック・フォスターとノンタイトル15回戦を戦っている。この試合を手がけたのが康氏だった。

「“蝶のように舞い、蜂のように刺す”という言葉で有名なソニー・リストン戦(64年)を見た瞬間にシビレてね。いつか絶対に日本に呼んでやると誓ったんです。でもアリに近づくのは生半可なことではない。だから、彼はイスラム教徒だったから代々木のイスラム寺院に偽装入信したりね(笑い)。とにかくあらゆる手を尽くして彼のマネジャーに近づいて信頼を獲得したんです」

 資金繰りのメドはついたが、興行ライセンスを持っていなかった康氏は、協栄ジムの設立者である金平正紀会長(当時)の協力を得て、ようやく試合にこぎ着けたという。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  2. 2
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  3. 3
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

  4. 4
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 5
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  1. 6
    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

  2. 7
    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

  3. 8
    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

  4. 9
    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

  5. 10
    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終