ツマミ不要 桂小枝は落語を酒のアテに毎晩焼酎の水割りを

公開日: 更新日:

 はた! と気づきましてん。お客さんの評価ばかり気にしとって、自分が落語を楽しんでないやないか? それで吹っ切れましてね。誰もしてないことしたろと思うてひらめいたのが白塗りやった。それで人気が出て、84年の「第5回ABC漫才落語新人コンクール」で最優秀新人賞、翌年には「第13回日本放送演芸大賞」のホープ賞をいただき、うまいこと波に乗れたんです。

 そうそう。先代の林家小染さんには「アホほど飲みなはれ」と言われました。小染さんは無類の酒好きで、夜の部に高座があっても昼の部が終わると、寄席の外へ飲みに行きましてね。それでズルズルに酔うて戻り、それから高座に上がるような、ある意味、破天荒な飲み方されてましたが、その真意は「徹底して飲んで、本音で生きなさい」「自分の殻を破りなさい」でした。「噺家がカッコつけてもしゃあないで」。こう言うてた小染さんの遺言や思うて、今宵もグラスを空けるわけですわ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束