ピンク・レディーが目玉 レコ大は賞レースとしてもう限界

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■来年で節目の60回

 ピンク・レディーのレコ大は78年に「UFO」で大賞を受賞して以来といっても、番組を見るのは当時を懐かしむ中高年世代が中心となり、若い世代にはピンとこないだろう。もはや日本版グラミー賞という本分は跡形もないのが現実なのである。

 社会学者の太田省一氏はこう言う。

「レコ大では80年に五木ひろしさんと八代亜紀さんの賞レースが『五八戦争』と話題になったのを覚えています。大人から子どもまで話題にし、結果を予想したりして、五木さんの『ふたりの夜明け』と八代さんの『雨の慕情』をもうひとつ別の形で楽しんでいました。そういうドラマも含めて関心を集めた、まさに国民的な番組だった。その年のヒット曲を聞くことで、視聴者は一年を振り返り、締めくくっていたのです。もちろんそれは街に歌謡曲が流れ、誰もが口ずさんでいたからこそのもの。最近は過去の名場面を振り返るような特集が増えていますけれど、それも、今の日本の芸能のシーン。変わりゆく世相を映しているといえなくもない。大賞とか賞レースにこだわらず、今の時代にあった演出に変えていってもいいのかもしれません」

 来年で節目の60回。潔く幕を閉じるのも日本的美学だろう。

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