中川右介
著者のコラム一覧
中川右介

1960年東京生まれ、早大第二文学部卒業。出版社「アルファベータ」代表取締役編集長を経て、歴史に新しい光をあてる独自の執筆スタイルでクラシック音楽、歌舞伎、映画など幅広い分野で執筆活動を行っている。近著は「月9 101のラブストーリー」(幻冬舎新書)、「SMAPと平成」(朝日新書)など。

「百万本のバラ」は激動の時代に複雑な生い立ちを持つ曲

公開日: 更新日:

 加藤登紀子の歌には外国曲のカバーが多い。なかでも最大のヒットとなったのが「百万本のバラ」だ。売れない画家と彼が憧れる女優のロマンスを描く、映画か小説のようにドラマチックな曲だ。原曲は旧ソ連のロシア語の曲で、実在するジョージア(旧グルジア)の画家ピロスマニがモデルだ。

「百万本のバラ」は複雑な生い立ちを持つ。もともとは1981年にラトビアで作られた「マーラが与えた人生」という曲だ。マーラはラトビア神話の女神のことで子守唄なのだという。原曲の歌詞には画家も女優もバラすらも出てこない。

 翌年、この曲をソ連で人気があった女性歌手プガチョアが歌うことになり、ロシア語の歌詞が作られた。書いたのはボズネセンスキーという詩人で、彼は68年にソ連がチェコスロバキアの民主化運動「プラハの春」を弾圧した際にソ連政府を批判したためジョージアに飛ばされた過去を持つ。その時期に画家ピロスマニのことを知ったので、彼を題材にして「百万本のバラ」を書いた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の芸能記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    キムタク長女が破局 ハンパが許せなかった工藤静香の怒り

  2. 2

    三浦春馬さんに金銭を無心か…「母親の過去」と死の動機

  3. 3

    “手越砲”被弾のAKB柏木由紀 アイドル道と強心臓に揺ぎなし

  4. 4

    三浦春馬さん“遺書”に記された孤独と苦心惨憺…鬱状態にも

  5. 5

    山下智久 現役JKお持ち帰り報道で忍び寄る“最悪シナリオ”

  6. 6

    野党「合流新党」は150人規模の勢力に 分裂期待の自民落胆

  7. 7

    三浦春馬「14年ギャラクシー賞」贈賞式ドタキャンの不可解

  8. 8

    死者・重症者が8月急増「9月が怖い」の声と安倍首相の無策

  9. 9

    グロッキーな安倍首相 小池知事の“夏休み妨害”に怒り心頭

  10. 10

    三浦春馬さん“前兆なき死”の謎…直前に何か物凄いことが?

もっと見る